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歯科医院:新規開業か居抜き開業か

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歯科医院の開業を現実に向けて一歩踏み出す上で、重要なのが物件の選定です。まったく新しく建物から作っていく戸建開業、あるいはテナント開業。また、以前まで歯科医院をやっていた居抜きの物件を使い、開業することもできます。

新規開業のメリット・デメリット

■戸建開業の場合

新規に戸建で歯科医院を開業できることのメリットは、何といってもその自由度にあります。自ら開業しようとする歯科医院のコンセプト、イメージを練りつくして、土地から買い上げて上物を作り、そこに機材などを運び込んでいく。そのスペースの中において、まさにイチからすべて自分の思うままに設計できるという点で、新規の戸建開業は他にはない気持ちよさがあります。

デメリットはその裏を返したところといえるでしょう。つまり自由度がありすぎるゆえの労苦です。ディーラーに手伝ってもらうにしても基本的な部分はすべて自ら計画する必要があり、ああでもないこうでもないという悩みも生まれます。言うまでもなく、費用の面でも大きな負担があります。

また戸建開業には設計から開業まで、約1年の月日がかかります。建物を造る場合には「確認申請」という、建築基準関係規定に触れる部分がないか確かめる手続きがあり、この規定は地域や土地の種別によっても様々です。そこが通ってはじめて動き出す、というイメージで、まずはこの部分をクリアして設計に5ヶ月、見積もり2ヶ月、工事と準備で5ヶ月というスケジュール感となります。施工者と事前にしっかりと打ち合わせして、余裕を持って開業までの手順を踏んでいかなければなりません。

■テナント開業の場合

新規開業にテナントを使うこともできます。テナント開業の良いところは、すでにできている建物であれば約半年というスピードで開業まで持っていけるところです。新築テナントの場合はその完成を待たなければなりませんが、まっさらな状態で使い始めることができるのは魅力でしょう。

またテナントには、周辺の人々のイメージというものがあります。そのテナントに以前まで何が入っていたか、その記憶が良い意味で地域の人の中に残っていれば、比較的早く集患できるでしょう。病院が多い一帯や、大型商業施設の中にテナント開業できれば、ニーズに一致し、また人々の目に触れる機会も多く、理想的です。

テナント開業のデメリットとしては、内部の設計が必ずしも思い通りにいかないことにあります。物件の大きさや形によって院内のスペースが規定されるため、たとえば2ユニット入れるために待合室がその割を食って少し小さくなったり、といったことも。またテナントの種類によっては、さらに制限を受けることもあります。よくあるのが、大型商業施設の中のテナントを借りて開業しようとする場合、内装管理室という部署から設計・施工に関しては細かい部分まで制約を受け、ある程度はこちらが折れなければなりません。

○まとめ

戸建開業のメリット
・自由度が高い
・ほとんど自分の思うままの歯科医院が設計できる

戸建開業のデメリット
・計画、設計が大変
・開業までに1年以上の時間が必要となる

テナント開業のメリット
・早いスケジュール感で開業まで進められる
・うまくテナント選定できれば、集患が早い

テナント開業のデメリット
・スペースに制約を受ける
・イメージ通りの内装とならないことも

居抜き物件のメリット・デメリット

以前までその物件を使用していた同業者から、内装や設備などをそのまま譲り受けることができる物件を、居抜き物件といいます(譲り受けてから内部を設計し直すことも)。すなわち、閉業した歯科医院の、中身をもらって、新しく看板を掲げるというイメージです。

居抜き物件のメリットは、一言でいえば、手軽さ、です。極端な話ですが、行政的な手続きを行い、患者を管理するシステムを作って看板を掲げ直せば、すぐにでも開業できます。また周辺の人々にも、その場が歯科医院であった印象があるため、あるいはかつてそこに通っていた人がそのまま再び来院してくれるかもしれません。集患にも成功しやすいでしょう。

内装、設備の譲渡を受けるためには相応の費用がかかりますが、それでも新規開業するよりはかなりの額を抑えられます。これも大きなメリットです。

デメリットとしては、自由度の低さがまずあります。設備を優先させるなら、変えられるのは内装、待合室の設計くらいでしょうか。多少のデザイン変更で自分好みに持っていけるかは微妙。ご自身の感覚として、動線が悪いな、などと思うこともあるかもしれません。

また、そもそも物件数が少ないことも難しさのひとつとしてあります。良い立地に建ち、良いイメージがある歯科医院はあまり廃業することがないので、居抜き物件は何らかの事情を持って廃業した物件であることも多く、負のイメージを継承してしまうこともあります。 居抜き物件は、開業の予行演習的に使用するのも手です。何しろひととおりのものが揃っているので、「ためしに」という感覚で使いやすく、成功してしまえば恵まれたかたちになります。そのあと、スペースが許せば増築・改築したり、名前をそのまま近隣に新規戸建の歯科医院を開業できれば理想的です。

○まとめ

居抜き物件のメリット
・建物、内装、設備をそのまま譲り受けることができる
・初期費用をかなり抑えられる
・スムーズに開業できる
・集患しやすい場合も

居抜き物件のデメリット
・自分好みにできるところが少ない
・物件数が少ない
・負のイメージを継承してしまうこともある

新規か居抜きか、迷ったらプロから意見を

歯科医としての技量と、開業して経営者の視線でやりくりする手管は、別のものです。むろん経験と腕がものを言う世界ではありますが、それをより良い方向に持っていき、歯科医院として社会貢献するためにも、良い物件を選定する必要があります。新規か居抜きか、まずその探し方から迷った場合には、開業の手助けのプロ(ディーラー)に話を聞いてみてはいかがでしょうか。

歯科開業の教科書
編集部

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投稿者

歯科開業の教科書 運営事務局

歯科医院の開業と運営に携わる現場コンサルタントが歯科開業に関する「旬」な情報を現場目線でお届けします。

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