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歯科医院の設計・施工(工事について)
2021.08.17
見積もりがまとまり、無事に工事契約を交わせばいよいよ着工です。
一般的な歯科医院の大まかな工事工程を示します。
目次
墨出し
墨出しとは建設現場に実寸の設計図を書く事です。墨つぼという道具を使って、墨をつけた糸を伸ばしてはじくことで対象に直線を描くことから墨出しと呼ばれています。最近では、墨の代わりにチョークの粉を使用したものもあります。ユニッ トやレントゲンなど機器・設備の位置、壁やコンセント位置を決定します。
壁、天井の下地工事
LGSとよばれる軽量鉄骨や木材が使用され、壁の下地を作っていきます。
設備配管工事 、電気工事、床上げ工事
床下の配線、給排水等の配管工事や電気工事などを行っていきます。天井の躯体がコンクリートの場合、空調機など重量物の吊り下げに必要な補強工事があれば、この段階で行います。
また、床下配管は床上げ後は見えなくなってしまいますので、配管図面をきちんと作成しておくか、カメラで映像をしっかりと記録をしておきましょう。
配管工事が完了すれば、床上げ下地を組み、床をつくって行きます。床上げ後、天井高が足りなくならないように、設計には注意が必要です。 床上げは200㎜程度あるので、床上げした床面から天井面まで2,500㎜は確保したいところです。
壁、天井工事
骨組み状態であった壁下地に壁(石膏ボードやコンパネ)を貼っていきます。天井ボードは、設備の施工と調整しながら行っていきます。
仕上げ工事
壁下地の処理を行った後、壁紙などを貼っていき、内装工事を仕上げていきます。
製作家具、各種器具の取付工事
造作家具(受付カウンターや収納棚など)や、照明器具、設備を取付していきます。
防災工事、サイン工事
看板の設置、誘導灯や感知器の設置を行います。
完了検査
すべての工事が完了したら、洗い作業とよばれる清掃を行い、引渡し前の検査を実施します。
検査時で汚れている箇所や、壊れている箇所が見つかれば、工事業者に申し出て修繕してもらいましょう。
引き渡し
完了検査が終了したら、竣工引き渡しとなり ます。この時点で工事費用が請求されますが、残工事がある場合は、残工事完了後のお支払いになります。
診療機器の納品
通常は工事引き渡し完了後に、各診療機器メーカーによる納品を行います。
きちんとスケジュール調整を行い、納品作業を完了させましょう。
納品後は、必ず診療機器メーカーの説明を受け、開院までにしっかりとシミュレーションを行いましょう。
消防検査
工事が完成したら、消防法上問題がないか所轄消防署の検査を受けます。建物や医院の規模によっては防火管理者の資格取得講習を求められる場合があります。防火管理者の資格は、講習を受講すれば取得可能ですが、ぎりぎりになって困らないように、事前に確認をしておきましょう。
保健所の立ち入り検査
診療機器の設置が完了したら、保健所の立ち入り検査を受けます。この検査は所轄保健所によって内容が異なり場合もありますので、事前相談時にきちんと確認をしておきましょう。基本的なチェック項目としては、開業届通りの内容か、事前相談で許可を受けた図面どおりに仕上がっているか、院内掲示物はきちんと掲示されているか、などが挙げられます。
歯科開業の教科書
編集部
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